独特の緑色の青磁、染付、赤絵などの作品を当時の技法を使って製作しています。

最盛期の王地山焼を代表する高度な技法、型。手彫りの土型に素地を押し当てて成形するため、器そのものを複雑なかたちにしたり、表面に繊細な半立体のモチーフを施すことが可能です。さらに青磁特有の釉薬の濃淡がその美しさを引き立て、奥行きを与えています。

鎬と面取

現在の王地山焼に欠かせない技法、鎬(しのぎ)と面取(めんとり)。鎬とはカンナを使って器の表面に溝を彫る技法で、面取は表面を平らに削る技法です。いずれもその文様と、凹凸に生まれる釉薬の美しい濃淡が王地山焼の魅力の一つとなっています。

土と釉薬

王地山焼は白い磁土で作られ、釉薬によって3つに分けられます。
王地山焼独特の緑色の青磁 ・より使いやすい青白磁 ・透明釉をかけた白磁
その釉薬によって生まれる濃淡が、さらに美しさを高めます。

  • 青磁

  • 青白磁

  • 白磁

作陶の流れ

  • 粘土を成形する

    菊練りをして空気を抜いた磁土を使い、ろくろ成形、土型を使った型打成形、ろくろ成形の後型に押す打込成形などの作り方で形を成形します。

  • 削り・細工をする

    成形後、乾いてから底の削りをします。型物は厚みの調整、バリなどを削って仕上げをします。 鎬や彫りなどの細工もこの段階で行います。

  • 乾燥させる

    大きさによって、3日~1週間程度かけて乾燥させます。

  • 素焼をする

    十分に乾燥させた器を、窯に入れ850度で焼成します。 急激に温度が上がらないように、13時間程度かけてじっくり焼成します。

  • 絵付をする

    染付の器は、呉須という顔料を使って絵付をします。

  • 釉薬をかける

    素焼をした器を釉薬に浸すなどの方法で釉薬を掛けます。 釉薬のムラができないよう注意して掛けていきます。

  • 本焼をする

    電気窯にガスバーナーで火を入る還元焼成という焼き方で、1240度で焼成します。 還元の具合で色合いが変わるため、火の強さを調整しながら15時間程かけて焼成します。

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